彗星の書[Kometenbuch(1587)]全文翻訳
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天空に現れた異形の光は、地上に何を告げるのか。
1587年、現在の北フランスからフランドルにあたる地域で作られたとされる写本『Kometenbuch(彗星の書)』を全文翻訳した同人誌です。
原題は『プトレマイオス、アルブマサル、ハリー、アルキンドその他の占星術師による、彗星とその一般的・個別的意味について』。その名の通り、古代・中世以来の占星術師たちの説をもとに、彗星とは何か、そのさまざまな姿が何を意味し、地上にどのような出来事をもたらす徴と考えられていたのかを記した書物です。
現代の天文学とは異なり、当時の彗星は単なる天体現象ではありませんでした。その色や形、現れる方角や姿には意味があるとされ、戦争や災厄、社会の変動など、地上世界に起こる出来事を告げる天上の徴として読み解かれていました。
本書の大きな特徴となっているのが、幻想的ともいえる多数の彩色図です。炎のようなもの、槍や角、薔薇を思わせるものなど、さまざまな姿をした彗星が夜空や地上風景とともに描かれ、16世紀の人々が天空の異変をどのように見つめ、意味づけていたのかを鮮烈に伝えています。
本誌では、そのフランス語本文を日本語に全文翻訳。プトレマイオスやアルブマサルをはじめ、本文に登場する人物や占星術上の用語についても適宜補足が加えられています。
天文学と占星術、自然現象と予兆がまだ明確に分かれていなかった時代――彗星を「天からの徴」として読み解いた16世紀ヨーロッパの世界観に触れることのできる一冊です。
A5サイズ 28ページ
発行 Street.Master.Dragon.(S.M.D)
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