[ヴィジュアル版]タロットと占術カードの世界 起源から21世紀まで
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著者:レティシア・バルビエ
監訳:鏡リュウジ
愚者、魔術師、女教皇、恋人、運命の輪、吊るされた男――。
タロットカードの図像は、なぜこれほどまでに人を惹きつけるのでしょうか。ひとつひとつのカードには、遊戯、占い、宗教的寓意、民間伝承、西洋神秘思想、美術、そして現代文化にいたるまで、長い時間のなかで重ねられてきた象徴の記憶が宿っています。
本書『[ヴィジュアル版]タロットと占術カードの世界』は、タロットと占術カードの500年にわたる図像の歴史を、豊富なカラー図版とともにたどるヴィジュアル・アーカイヴです。100以上のデッキから選ばれた多数の図版をもとに、占い、神託、オラクルのために作られ、用いられてきたカードの視覚文化を紹介する一冊です。
タロットは、単なる占いの道具ではありません。カードは小さな紙片でありながら、そこには中世的な想像力、ルネサンスの寓意、キリスト教的図像、ヘルメス主義やカバラを含む西洋神秘思想、民間信仰、近代オカルティズム、さらには現代アートやポップカルチャーまでもが折り重なっています。まさに、手のひらに収まる小さな美術館であり、象徴の劇場ともいえる存在です。
本書では、「愚者」「魔術師」「教皇」「恋人」「運命の輪」など、カードごとにさまざまな時代・地域・様式の図像を並べながら、その象徴的意味と歴史的背景を読み解いていきます。古典的なタロット、忘れられた占術カード、図書館やコレクションに残された稀少なデッキ、そして現代に再解釈されたカードまで、ひとつのアルカナが時代ごとにどのような姿をとってきたのかを見比べることができます。
著者レティシア・バルビエは、フランス出身の研究者・タロットリーダー。パリのソルボンヌ大学で美術史を学び、ニューヨークのモービッド・アナトミーにも関わってきた人物です。美術史とオカルチャーの双方に通じた視点から、タロットを固定された意味の体系としてではなく、時代と文化のなかで変化し続ける「生きた図像言語」として読み解いています。
本書の魅力は、タロットの意味を暗記するための解説書ではなく、カードに描かれたイメージそのものを歴史的に眺めるための案内書である点にあります。ひとつのカードが、どのような美術的源泉を持ち、どのように変化し、どのように現代の感性へと受け継がれているのか。その流れをたどることで、タロットを読む目はより深く、より豊かなものになるでしょう。
タロット、ルノルマン、オラクルカード、占術カードの歴史に関心のある方はもちろん、図像学、西洋美術、神秘思想、寓意画、ファンタジーや創作資料に関心のある方にもおすすめです。占いの道具としてだけでなく、象徴とイメージの文化史としてタロットを眺めたい方にふさわしい一冊です。
タロットと占術カードが織りなす豊かな図像世界をたどる、壮麗な視覚旅行をお楽しみください。
単行本/A5判/408ページ
出版社:原書房
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レビュー
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