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古代エジプトの魔法と魔術

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著者:クリスティーナ・リッグス
訳者:田口未和


 悪霊や病、蛇や危険な動物、出産の不安、死者の世界、未来への問い。人間が避けることのできない恐れや願いに向き合うため、古代エジプトの人々は、言葉、護符、神々の名、儀礼、呪文の力を用いました。本書『古代エジプトの魔法と魔術』は、そうした魔術的日常を、文献と史実からたどる一冊です。

 古代エジプトにおいて、魔術は宗教と切り離された周縁的な営みではありませんでした。神々は世界を守り、王は宇宙の秩序を維持する存在とされ、神官や魔術師は見えない力に働きかける知識の担い手でした。魔術は悪霊や自然の脅威から人々を守るだけでなく、王権、神殿儀礼、葬送、治療、予言、愛や出産の領域にも深く関わっていました。

 本書では、魔法の言葉、王子や神官や魔術師、死者を扱う儀礼、魔術に用いられる動物、蛇をめぐる呪文、愛・性・出産、未来の予言、そして魔術的思考まで、古代エジプトの魔術文化を多角的に取り上げます。墓や護符、呪文、宗教文献、物質文化の痕跡を通じて、古代エジプト人が世界の危険と神秘をどのように理解し、そこにどのように働きかけようとしたのかが浮かび上がります。

 著者クリスティーナ・リッグスは、古代エジプトの視覚文化史を専門とする研究者。古代エジプトの遺物や図像、文献資料に目を向けながら、魔術が王や神官だけでなく、人々の日常生活にも深く根づいていたことを読み解いていきます。

 神々の名、呪文、護符、死者の書、そして日々の不安と願い。古代エジプトの生活に息づいていた魔法と魔術を知るための、格好の案内書です。


 はじめに 魔術の道具箱
第1章 魔法の言葉
第2章 王子、神官、魔術師
第3章 死者を扱う
第4章 魔術に使われる動物
第5章 ヘビは噛みつく……
第6章 愛、性、出産
第7章 未来を予言する
第8章 魔術的思考

 図版クレジット
 参考文献


 単行本/四六判/256ページ
 出版社:原書房

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