ビジュアル図鑑 魔導書の歴史
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オーウェン・デイヴィス 著
辻元 よしふみ 訳
辻元 玲子 訳
魔導書とは、呪文や護符、天使・悪魔などの超自然的存在への呼びかけを記した、特別な書物です。本書は、魔術史研究で知られるオーウェン・デイヴィスが、古代の呪文資料から中世・近世のグリモワール、民間呪術の小冊子、近現代のフィクションに至るまで、魔導書の長い歴史を豊富な図版とともに紹介する大型ビジュアル図鑑です。
本書は、単なる好奇心や幻想的なイメージだけで楽しむ本にとどまりません。写本、印刷物、護符、呪文、民間信仰、悪魔学、天使学など、魔術文献を取り巻く幅広い文化的背景を扱っているため、古典グリモワールや呪文資料、魔導書の歴史を真面目に追っている方にとっても、有用な見取り図となることでしょう。
実践魔術の手引きというより、魔術文献がどのように作られ、伝わり、読まれ、想像されてきたのかを歴史的に眺めるための本です。古典魔術書、護符、呪文、占術文献、オカルト書物文化に関心のある方におすすめします。
図版を眺めるだけでも楽しく、古い魔術書や「禁じられた書物」への憧れを、単なる幻想ではなく、歴史と書物文化のなかであらためて捉え直させてくれる一冊です。
■目次・収録作品
●序章
概説/魔術とは何か?/芸術としての魔術と、魔術としての芸術
ビジュアル紹介=新石器時代の磨製石斧に文字を書いたもの(2〜3 世紀)/エチオピアのキリスト教徒のアミュレット(19 世紀)/『メタトロンによって明かされし白魔術と黒魔術による地獄の書』(18 世紀後半)/ほか多数
●第1章:古代の素材で
解説=概説/初期の筆記技術/新たな筆記技術の登場
ビジュアル紹介=『魔術ハンドブック』(4 世紀)/魔法の石碑(前360〜前343 年頃)/『死者の書』各種/アラム語の呪文の頭蓋骨(5〜7 世紀)/中国の甲骨文字各種(前13 世紀頃)/ほか多数
トピックス=パピルス/中国で見つかっている竹簡/コプト魔術
●第2章:羊皮紙と書籍
解説=概説/自然魔術、文字、シンボル
ビジュアル紹介=陀羅尼木版画(980 年)/『シャムス・アル・マーリフ(知識の太陽)』写本(13 世紀初頭)/ラテン語と英語で書かれた羊皮紙の魔道手引書(15 世紀)/『護宅神暦卷』(10 世紀)/ほか多数
トピックス=羊皮紙と紙の製造/魔術王ソロモン
●第3章:印刷と紙
解説=概説/魔女裁判の時代/錬金術と印刷されたイメージ
ビジュアル紹介=『デ・アルキミア(錬金術について:古代哲学者のいくつかの著作)』(1550 年)より/『カバラ:錬金術における芸術と自然の鏡』掲載の錬金術の凹版銅版画(1615 年)/『ワンダー・ブック(不思議の書)』より手彩色インク画(16 世紀後半)/『隠秘哲学の第4 の書』(1559 年)より/ほか多数
トピックス=ファウスト博士/ドラゴン・ルージュ/フランシス・バレットと『ザ・メイガス』
●第4章:手描きは生き続ける
解説=概説/国際的な広がり
ビジュアル紹介=『カルトラポウク(魔術の書)』表紙と装丁(1670 年頃)/『ヨハンネス・ファウスト3 世博士の美しき地獄の強制の黒魔術と芸術と奇跡の書』(18 世紀)より/バタク族のプスタハ(18〜19 世紀)より/ほか多数
トピックス=妖怪/ペンシルベニアのパウワウの伝統
●第5章:パルプ印刷の力
解説=概説/ヨーロッパでのパルプ印刷の展開/植民地時代後のパルプ印刷物の爆発的増加/カラー印刷の登場
ビジュアル紹介=『大悪魔祓いと祝福の秘密の書』(1908 年)より/『長く隠れていた友』表紙(1820 年)/『モーセの第6 と第7 の書』各種(19〜20 世紀)/『魔導の大芸術』(20 世紀後半)/ほか多数
トピックス=天国からの手紙/ウィリアム・ローロン・デ・ローレンス
●第6章:現代のグリモワール
解説=概説/魔術の復興とクリエイティブ産業の関わり/ホラーとファンタジー
ビジュアル紹介=マシュー・コリガン『ネクロノミコン』/ヴェラ・ペトラック『神秘的な魔術シンボルと絵が描かれた古い魔導書』/ジム・イングラム『グリモワール#2』/『キターピ・アジャーイビ・マクルーカート(被造物の驚異の書)』(1906〜21 年頃)/ほか多数
トピックス=シジルの生成/「マンガ」と「アニメ」の魔術
●参考文献/図版クレジット/索引
全国学校図書館協議会選定図書
単行本/A4変形/256ページ
出版社:河出書房新社
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レビュー
(6)
